近道を教えない育児
こんにちは。
3人の子象の母さん「ぞうかあさん」です。
先日、友達に、こんなお願いをされました。
「Nさんが、糠漬けのことで色々知りたいらしいの。教えてあげて」
Nさんは、外国の方で日本の健康食にたいへん興味があるんです。
納豆、麹、味噌も大好きです。
でも、ちょっと考えました。
糠漬けは美味しいし、乳酸菌も多くて、確かにNさんは好きだろうな。
でも、糠床の管理で挫折したり、酸味が出てきたらメンテナンスが必要、塩分の問題で食べる量が限られてきたり、継続するのが難しいのです。
ぞうかあさんも、最近は糠漬けの代わりに、水キムチで乳酸菌を摂るようになってきたので、
「糠漬けより水キムチの方がNさんにはいいと思うよ」
と提案しました。
「そう?でもね、Nさんは糠漬けやる気満々なの。もう高齢で、自分が選んだものをやりたい気持ちが強いのよね」
と、友達は言います。
同じ頃、にこんな話も聞きました。
元同僚が職場で先輩に、
「Aの方法を知っていたら、教えてほしいです」
と言ったら、
「うーん、Bの方法知ってる?Bの方法ができないんだったら、この場合、Cの方法でやるといいよ」
と言われたそうです。
なかなか、Aの方法を教えてくれないのだそうです。
他の方法がいいのも分かるけど、今Aで進めているので、Aの方法で分からない所を教えてほしい!
という気持ちで、元同僚はもやもやした気持ちになったそうです。
あらあら、
ぞうかあさんも、Nさんに糠漬けの作り方でなく水キムチの方法を教えるところで、反省しました。
実際、
Nさんは、糠漬けの作り方を聞いた後に、水キムチの作り方も教えてほしいと言ったので、両方お話したのですが。
乳酸菌を摂りたいのであれば、水キムチも多いですしね、手間がかかりません、塩分も少ないので、サラダ感覚で食べれるので、外国人のNさんにはぴったりだと思ったんです。
元同僚の先輩も悪気があったわけではなく、経験からベストだと思う方法を教えたかったのかもしれないです。
経験があると、失敗しない、かつ、成功する一番の近道を知っています。
効率的で、そういう道を行きたい人も多いでしょう。
ただ、時と場合によっては、自分自身で失敗を経験しつつ回り道したプロセスも大事です。
特に、子ども達が失敗を経験して自分で成功する方法を模索する工程を、親は与えていくべきです。
おぼつかなくて、失敗が予測できそうだと、口を出したくてたまりませんが。
危険でない限りは、子どもが回り道をする道のりを待っていたいです。
下り坂をそんなに早く走ったら転んじゃうよ。
そこに偏を書いたら、四角に収まらない漢字になるよ。
毎日少しづつ宿題をやれば、夏休みの宿題がたまらないのに。
このおもちゃより、あっちのおもちゃの方が飽きずに長く遊べるでしょ。
口を挟みたくなることは、毎日毎日あるんですが、敢えて近道を教えない心構えを意識したいです。
子どもはその内気付きます。
バランスをとって早く走る方法があることに。
どの位置から書き始めれば、きれいな漢字になるのか。
いままでサボっていたから、夏休みの終わりに宿題をたくさんしなければいけないことに。
選んだおもちゃが思いの外おもしろくなくて、もっとおもしろいおもちゃがあることも。
時間がくれば、気付きます。
お父さんお母さんの心が忙しないと、
回り道をして、ゴールする子どもを待っていられません。
失敗して泣いたり悲しい思いをする子どもより、
成功して笑っている子どもを見る方が、気持ちが楽です。
でも、
親の私達にも、あの失敗があったからこそ、今の自分があると言える出来事があるはずです。
親子で一緒に、遠回りの成功を楽しみたいです。