あなたのお子さんは大丈夫
こんにちは。
3人の子象の母さん「ぞうかあさん」です。
ぞうかあさんのお友達のお母さんから聞いた話です。
幼稚園の授業参観での出来事でした。
ひらがなの練習プリントが配られ、ひらがなの書き取りの練習をしていたのだそうです。
プリントには正方形の四角があり、なぞれるように薄くひらがなが書いてあるものです。はらいやはねもあったそうです。
お友達の娘ちゃんは、それをきれいに塗りだしたんだそうです。塗り絵をするみたいに塗ったら、習字で書いたようなきれいなひらがなができました。
その内、娘ちゃんのお隣の男の子が真似を始めたんだそうです。きっと、「いいな」と思ったんでしょうね。
それを見ていた、男の子のお母さんが、
「そんなことしていないで、早く書いちゃいなさい」
と、怒りだしてしまったんだそうです。
その男の子は、大声で泣きだしてしまいました。
お友達も娘ちゃんも、なんか嫌な気持ちになってしまったそうです。
そして、お友達の娘ちゃんが原因を作ってしまったようで、申し訳ないような気持ちになったお友達でした。
でも、怒られた男の子と、怒ってしまったお母さんも、気の毒に思えてなりません。
その男の子も、みんなの前で、大好きなお母さんから怒られて悲しかったに違いありません。
男の子のお母さんは、どうして怒ってしまったのでしょうか。
ひらがなをきちんと書いてほしい
という、期待をドキドキしたがら抱いていたのに、それを裏切られて辛かったのかもしれないです。
他のお友達と同じようにひらがなを書き終わるのを待っているのに、なかなか終わらない我が子に苛立ってしまったのでしょうか。
ひらがなの書き取りでなく、ひらがなを塗りだしたことが間違っていると思って、正論を伝えたかっただけなのかもしれません。
お母さんが思うように、子どもが活動をしていない恥ずかしさを感じてしまったのでしょうか。
もしかしたら、お母さんの不安と恐れがそうさせているにではないでしょうか。
自分の期待通りに子どもが成長発達していないかもしれない不安。
他の子にできることができない我が子への不安。
そして、
母という自分自身への不安。
そういった不安がふつふつ湧き上がってくるのに、理由があります。
自分の育児が正しいか分からないという、大きな怖れがあるからです。
不安と恐れで、お母さんの眼鏡が曇ってしまったら、我が子を思う愛おしい眼差しも届きません。
曇った眼鏡では、子どもの見え方も違ってしまいます。
愛おしいはずの子どもが、鈍臭く見えたり、要領が悪く見えたりしてしまいます。
自分のこと以上に、子どもの言動が気になってしまうようになります。
不安と怖れを自分の中だけに隠そうとして、過干渉になり、子どもがありのまま
に成長することを待つ余裕がなくなってしまいます。
もしも、子どもを見守る余裕がなくなっているな、と感じたら、
そのような不安や怖れを見つめてみてください。
歩き始めた赤ちゃんが一歩一歩歩く姿を見守っていた頃のことを思い出してみてください。
あの愛の眼差しを覚えていますか?
「すごいね」
「がんばったね」
「よかったね」
嬉しそうに歩いてくるあの頃の子に話しかけたように、
一生懸命な子どもの姿に声をかけましょう。
いつも。
いつも。
お母さんの
「すごいね」
「がんばったね」
「よかったね」
は、子どもの心の滋養です。
心の強さは、大地に張り巡らされた木の根のように、たくさんの栄養を蓄えて、その木を大きく成長させます。
あなたは大丈夫。
だから、安心してください。
お母さん、あなたは大丈夫。
だから、怖がらないでください。
そして、あなたのお子さんも大丈夫。